これ、ベーシックインカムだとできますか?

日本のみならず、世界で展開される多くの社会政策に、残念ながら人々は関心を持ちません。だって、自分事じゃないから。しかし、その中でひときわ異彩を放つのが、ベーシックインカムです。賛成派、反対派、中立派など、多くの人々が学会で職場でネットで居酒屋で日夜議論しています。

ベーシックインカムは絵空事ではなくなってきました。最近では、

など、多くの実証実験や議論がなされてきました。この度の新型コロナウィルスに際しても、

など、ベーシックインカムに関心を持つひとたちによる発信は留まることを知りません。

ところで、ベーシックインカムとは何でしょうか。どんな条件を満たせばベーシックインカムだと言えるのでしょうか。すべての社会政策は何らかのニーズを持つ人々のために存在するわけですが、そのニーズはベーシックインカム以外では解決できないのでしょうか。

私たちは、ベーシックインカムについてそれほど正確に、かつ深く学んでいるわけではありません。そのコンセプトは理解できるものですが。

そこで、今回のセッションでは「これ、ベーシックインカムだとできますか?」をタイトルに、ベーシックインカムでできること、できないこと(政策として難しい、または代替策がある)などを多面的に議論したいと思います。「ベーシックインカム?無理、あり得ない」や「ベーシックインカムは最高だ。ぜひ、やろう」とすぐに結論づけるのではなく、「政策オプションのひとつとして検討に値する」ことを前提に議論を行いたいと思います。

ゲストには、Basic Income in Japan (共編、Palgrave Macmillan)、『ベーシックインカム入門』、『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』(いずれも光文社新書)などの著書を持ち、ベーシックインカム研究の第一人者である山森亮教授(同志社大学)をお招きしました。

また、『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)などの著書を持つ西村佳哲さん(Living World)、神戸市役所の職員+Kobe Mural Art Project 実行委員会の代表を務める秋田大介さんにも参加していただきます。

書き手である私を含め、この4名でベーシックインカムでできること・できないことをさまざまな角度から議論します。
参加者の皆さんにもぜひ議論に参加してほしいので、当日はご質問やご疑問を持って、会場(オンライン)にお越しください。

078KOBE INTERACTIVE 実行委員会 小嶋新