078KOBE 2020 ONLINE 開催に寄せて

今般の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)で犠牲になられた方々に哀悼の意を表すとともに、事態の収集に全力で努力して頂いているすべての方々に心から敬意を表します。

さて、未曾有の世界的な感染拡大により、我々の生活は一変してしまいました。7都府県を対象に国から緊急事態宣言が発令されただけでなく、それ以外の自治体でも独自に緊急事態宣言が出されるなどした結果、通勤・通学は制限され、飲食店やスポーツジム、ライブハウスなど、人が集まる形態の産業はその営業を自粛、あるいは休業せざるを得ない状況となっています。大規模イベントと呼べるまでに育ってきていた078KOBEも例外とはならず、4回目となる2020年は5月1日〜3日で開催を予定していましたが、同年8月29日〜30日、9月5日〜6日に延期させていただくことになりました。

音楽・映画・インタラクティブ・ファッション・食・キッズ・アニメの全7分野が2020年秋へ順延されるのですが、インタラクティブを中心に企画のいくつかを企画のいくつかをオンライン配信することでも078KOBEらしさを表現できるのではないだろうか、移動が制限されている皆さんに、在宅であっても知的な刺激を与えられたり、好奇心をかき立てるような何かを提供させていただけるのではないか、と検討を重ねてきました。さらに、参加者・聴衆の皆さんと交流させていただくことで、企画サイドの我々にとっても有意義な時間となるのではないか、と考えています。

やがて新型コロナウィルス感染拡大が収まり、いわゆるアフターコロナの神戸、日本、そして世界は、ビフォーコロナの状況とは別のものになっているかもしれません。それぞれの分野における様々な苦労や努力の成果ではありますが、仕事や教育はオンラインでも何とか実施することが可能であることが分かり、集会もオンラインで開催され、行政もあらゆる事象に迅速に対応してきています。大規模イベントとなった078KOBEも、一部分ではありますが今回オンラインで開催させて頂くこととなりました。

このような状況だからこそ、仕事や教育、行政、集会の本質が何であったか、うみだされてきた価値が何であったかを改めて見つめ直す契機としなければならないと思います。オフラインか、オンラインかというのは情報を伝えるチャネルがどう変容したかということですが、チャネルにかかわらず、我々が何を提供できるか、皆さんと一緒に何が創出できるか、が問われていると感じています。078KOBEでは、これまでも指数関数的な技術進化による社会変化を捉え、根源的な生き方のアップデートや、複数の課題を同時に解決するようなアクションにスポットを当ててきました。078KOBEにできることがもっとあるのではないか。この先、本当に30年継続し神戸のまちを表す代名詞に育ち、神戸ならではの価値を生みだすキッカケとなるために何が必要か、我々実行委員会だけではなく、皆さんにも一緒に考えていただければ幸いです。

最後となりましたが、急遽開催決定することになった078KOBE-2020オンライン企画をサポートしていただいたパートナー企業・団体の皆さまに改めて感謝申し上げます。また、企画を推進してきていただいた実行委員会の皆さん、その中でも実質的に音頭を取っていただいたインタラクティブ部門の皆さん、関係各位にも感謝申し上げます。

とにもかくにも、このような世情の中、ひとときの安らぎや楽しみを得ていただく契機となれば幸いです。
一緒に楽しみましょう!

2020年4月16日

078KOBE 実行委員会
共同実行委員長 藤井 信忠、福岡 壯治